ギックリ腰とは？突然おこる【急性腰痛】

ギックリ腰は、医学的には【急性腰痛症】と呼ばれ
◆腰の筋肉や筋膜
◆椎間関節
◆椎間板　
などに急なストレスや負荷がかかったことで、炎症や損傷が起こる状態を指します。

夏場にぎっくり腰が増える理由

①冷房による【体の冷え】

夏場の室内は冷房が効いており、外との気温差が大きくなっています。
冷房で体が冷えると、筋肉や関節の血流が悪くなり、筋肉が硬くなりやすく、動作の際に痛めやすくなります。

特に腰周り(お尻・下腹部・太もも)は冷えやすい部位で、神経や筋膜へのストレスが増えることで急な動作でぎっくり腰が起こりやすくなります。

②冷たい飲食物の摂りすぎ

冷たい飲み物やアイスなどを頻繁に摂取すると、内臓が冷えて消化機能が低下し、自律神経が乱れやすくなってしまいます。
自立神経の乱れは、筋肉の緊張やこわばりを引き起こし、腰の筋肉の防御反応が過剰に働くことでギックリ腰のリスクが高まります。

③汗による水分・ミネラル不足

大量に汗をかく場合は、体内の水分や電解質(ナトリウム・カリウム・マグネシウム)が不足しがちです。
筋肉のけいれんや過緊張が起こりやすくなり、筋肉疲労や腰への負担が大きくなります。

④運動不足や体のだるさ

暑さのせいで外出や運動を控える方も多くなり、筋力低下や姿勢の乱れを招きやすくなります。
特にインナーマッスル（体幹）が弱くなると、腰を支える力が低下し、少しの動作でぎっくり腰を起こすリスクが高まります。

⑤ 睡眠の質の低下

暑さや寝苦しさにより、夏は睡眠の質が低下しがちです。睡眠不足になると、筋肉や関節の修復が不十分となり、疲労が蓄積しやすくなります。
朝起きたときや、ちょっとした動作の瞬間に腰を痛めやすくなるのです。

⑥姿勢の悪さ

夏場はソファやベッドで横になる時間が増えたり、クーラーの効いた部屋で猫背気味に座ったりと、不良姿勢が習慣化しがちです。
このような姿勢は、骨盤のゆがみや背骨のズレを引き起こし、腰の筋肉に過剰な負担をかけてしまいます。

ぎっくり腰になってしまった時の応急処置と注意点

応急処置：RICE処置
• Rest（安静）：無理に動かさず、楽な体勢で安静に
• Ice（冷却）：発症直後の72時間は冷却が基本
• Compression（圧迫）：コルセットなどで腰を軽くサポート
• Elevation（挙上）：無理に挙上は不要だが、足を上げて寝ると楽なことも

注意点
• 湿布だけで放置しない
• 痛みが軽減しない場合は早めに整骨院・鍼灸院・整形外科へ
• 鍼やハイボルト療法、手技療法などを併用することで、早期回復が期待できます

夏場は「冷え」「自律神経の乱れ」「筋肉疲労」などが重なり、ぎっくり腰を引き起こしやすい季節です。
冷房や飲食の工夫、日々の体のケアを意識するだけで、ぎっくり腰の予防効果はぐっと高まります。

腰に違和感がある、過去にぎっくり腰を経験した、という方は、定期的なケアで再発予防を徹底しましょう。

姿勢矯正が夏のぎっくり腰に効果的な理由

ぎっくり腰は「一時的な痛み」と思われがちですが、根本的な原因（姿勢の崩れ、骨盤の歪み、筋力低下）を放置すると繰り返しやすくなります。
そこで重要なのが姿勢矯正（骨格矯正・骨盤調整）を組み合わせた治療法です。

◎ 姿勢矯正で得られる4つの効果

効果	詳細
腰への負担軽減	正しい姿勢に整える事で、腰部に集中していた負荷が分散され、痛みが出にくい体に
筋肉のバランス改善	骨盤や背骨のズレが整うと、筋肉の緊張・左右差が改善されやすくなる
血行・代謝の改善	姿勢が整うことで血流が良くなり、冷えや筋肉の硬さが改善
インナーマッスルが働く体に	体幹が安定し、無理なく自然に腰を守れる姿勢が身につく